☆メニュー☆
ナツミ・レオタード・ジョンソン2世

カモメが飛んだ #28

最近、新しいスタッフが私の職場に入社した。

背が高くて、少し猫背の物腰の柔らかい30代男性。(仮名、ゴボウ)

ゴボウ

少し前のブログでも書いたと思うのだけれど、私の職場は問題が山積みで、人手不足に人間関係の崩壊、マチコの公私混同した働き方など、いつ職場が崩壊してもおかしくはない状態に陥っている。

そんな中で入ってきた新しい風、ゴボウ。

過去にたくさんの仕事をしてきたらしい。

日本では小さな会社も経営したことがあるようだし、もちろん同じような職種で働いた経験もあるようだった。

この会社が抱えている人手不足や戦力不足の問題が少しは解消されると思った。

だけど、正直なところ、あと1ヶ月で退職する私にはあまり関係のない話だし、ゴボウがどんな人であれ頑張ってくれたらそれでいいやって思う私だった。

呑気にそんなことを考えていた私だったが、とあるキョチチ星人(マチコ)のせいで状況は一変し始める。

マチコ

じゃー、教育係はレオみちゃんで。ゴボウちゃん、何かあったらレオみちゃんに何でも聞いて。

ゴボウ

はい!分かりました!

レオみちゃん

・・・・・・・

意味が分からないの一言に尽きるのだけど、マチコの指示に逆らうことができなかった私。

話は少し変わるけど、最近のマチコはやりたい放題だ。

トップが職場に不在なことをいいことに、仕事中に別室に行って映画を見始めたり、知人を呼んでわちゃわちゃしたり、ジムに行って数時間仕事を放棄したり、私たちに仕事を全て押し付けて自分は好き勝手に仕事をしている。

酷い時は、1日2時間くらいしか働かない時もある。

そんな常軌を逸しているマチコに社員一同嫌気をさしていた。

そして、私の会社にはノルマがあるのだけれど、そのノルマを超えるとマネージャーにはインセンティブ(報奨金)、いわゆるボーナスが入る。

私たちにも入るのだが、マネージャーのマチコと比べると雀の涙しか貰えない。

そして2時間、たった2時間しか働いてないにも関わらず、マチコは私たちの10倍近くあるボーナスを何食わぬ顔で持っていくのだ。

そんなマチコがまた仕事を放棄した。

イライラが込み上げる私。

私は、教育係でもマチコの秘書でもない。

なんで私がしないといけないのか。

だけど、マチコの機嫌を悪くさせるのはもっと面倒臭い。

分かってはいたことだけれど、私には拒否権はなく教育係をやるしかないのだ。

レオみちゃん

文句ばっかり言っても仕方ないわね。私がやるしかない・・・。

そう自分に言い聞かせて、ゴボウに仕事を教えることにした。

全ての仕事を丁寧に教えた私。

物覚えが悪いゴボウ。
何度も同じミスをするゴボウ。
四則演算ができないゴボウ。
挨拶ができないゴボウ。
クライアントを怒らせるゴボウ。
休憩中にウィード(大麻)を吸い始めるゴボウ。
経歴詐称しまくりなゴボウ。
仕事のセンスが皆無なゴボウ。

知れば知るほどしょうもなくて、中身が無くて、プライドだけは一丁前にデカいゴボウに私はイライラと不信感が募る一方だった。

だけど、それを一才見せずに教育した。

だからなのか、自分より下だと認定した人にはイキリ始めて横柄な態度をとるゴボウだったが、私にだけは物腰の柔らかい丁寧なゴボウだった。

そしてそれから2週間後、全ての仕事を教え終わり、やっと教育係から解放された。

仕事のセンスが全くないゴボウだったけれど、その頃にはある程度仕事ができるようになっていた。

これで少しはこの職場も良くなっていくだろうと私は思った。

そして、

そんなある日、

ゴボウが飛んだ。

何の連絡もなく突然、音信不通になった。

原因は分かってる。

マチコがスタッフ全員に向けて注意勧告のメッセージを出したからだ。

それは主に仕事ができないゴボウに向けた内容だった。

もはやそれは、公開処刑。

プライドの高いゴボウはそれが自分に向けられたものだと理解したのだろう。

だから、飛んだ。

そんな状況の中で私はこう思った。

レオみちゃん

私は一体ここで何をしてるんだろう・・・・

マチコに教育係を無理やり押し付けられて、ポンコツなゴボウに必死に仕事を教えて・・・、なんでこんな人たちのせいで自分が損をしないといけないのか。

そして悩まないといけないのか。

なんで私が被害に遭わないといけないのか。

今回の出来事で頑張った私は、何も評価をされてない。

ただ、加害者であるマチコとゴボウに私は振り回されただけだった。

ゴボウがどうなろうと、マチコがどうなろうと、会社がどうなろうと私には関係ないのに。

・・・・何なんだこれは一体。

前職の同僚の口癖。
「That is not my business」(訳:私には関係ない)

それをふと思い出した。

彼女は他人から影響を受けない。

ただただ自分の仕事をこなす。

自分の関係ない仕事は一才しない。

仮に今の職場に彼女が居たら、自分の仕事はもちろんこなすし、指示をされたらその通りに動く、だけどそれ以外に首を突っ込むことはないし、ゴボウが無能だろうがマチコが仕事を放棄しようが彼女には2人は「無」でしかないだろう。

だって、仕事ができないのも、挨拶ができないのも、クライアントを怒らせるのも、全てゴボウの責任、そして、それを雇ったマチコの責任なのだから。

マチコが放棄した教育係も彼女は即座に「No」と言っただろう。

仕事ができず、人間としてもポンコツなゴボウにもすぐに「No」と言っただろう。

それに、彼女は自分のテリトリーというのをしっかりと確立している同僚だった。

そんな彼女を間近で見てそれが海外での働き方なんだと思った。

そんな彼女の働き方に憧れて、私は自分のテリトリーというものを確立しようと頑張ってたし、自分のBusinessっていうものをちゃんと理解し仕事をすることができていたと思う。

だから、自分に集中することができたし、頑張った分評価もしていただいていた。

今の私はどうだろうか。

自分のBusinessというものをしっかり理解できているのだろうか。

・・・・・確実にできてないだろう。

ゴボウやマチコ、他の同僚から影響受けまくり。

完全に日本の働き方をしてしまっている。

「That is not business」なことがたくさんああるのに、自分から無意識のうちにそこに首を突っ込んでいる。

だから、人間関係のいざこざにも巻き込まれるし、他人の仕事を押し付けられるし、どうでもいい話を延々と聞くことにもなる。

マチコに利用されて過剰に働きすぎていたのも私が自分のBusinessを見誤ったからだろう。

レオみちゃん

やってしまったわ・・・。

後悔という言葉が頭から離れない。

流石に落ち込んで自分を責めてしまった。

だけど、

レオみちゃん

こんなことで落ち込んでてはダメよね。

これからまた頑張ればいい話。

これもまた良い経験だ。

今気がつけたことが大事なのだ。

そう自分に言い聞かせる。

レオみちゃん

下を向いていてはダメだわ。

レオみちゃん

上を向いて、またあの感覚を取り戻さなきゃ。

残り数週間で少しでも感覚を取り戻せるようにしないと。

My Businessというものを明確にして自分の成長につなげることが次なる私のミッション。

私はやるわ。

「This is My business」

だもの。

レオみちゃん☆

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

趣味は、妄想と分析。日常の些細なことをきっかけに妄想と分析をしてしまう癖あり。好きな食べ物はチョコパイ。シュールなお笑いが大好き豆腐メンタルな美少女アイドル兼男の子(ゲイ)。いつか素敵な王子様が見つかることを夢見てる。
現在イギリスに在住。

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次