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ナツミ・レオタード・ジョンソン2世

ポがイギリスで体験したチョッピリ悲しい話。#32

ポがイギリスで初めて働いた日系レストランでの出来事。

接客業なんて学生の時していたアルバイトぶりのポ。

英語も分からない、接客業も久しぶりなポ。

初めは慣れるのに必死だった。

それでもポは頑張って働いた。

英語がうまく聞き取れなくて、何度もオーダを間違えた。

客にスープをぶちまけた。

床が濡れていたせいで、ダイナミックにこけた。

支払いを間違えて、ほぼ無料にした。

英語が下手なせいで、笑われた。

水が欲しいと言われたのにたこ焼きを持っていった。

珍プレーをしまくるポ。

それでもポは頑張った。

なぜだろうか。

多分、久しぶりの接客が楽しかったのだろう。

それにお客さんが優しかったのもある。

体力仕事でポは毎回仕事を終えるとクタクタになっていたけど、給料も悪くない、スタッフもいい人ばかり、客も良い。

だから、ポは続けることができていた。

それから数ヶ月。

すっかり成長したポ。

英語も当初に比べたら格段に上達していた。

水とたこ焼きを聞き間違えることなんてもうしない。

支払いも完璧にできる。

教育だってできるほどまでになった。

ポは立派になった。

給料もたくさん上がった。

ポは海外で生活することがどんなに自分にあっているのか身にしみて感じていた。

そんなある日。

日本人のオバ4人が来店した。

来店した時から、声の大きいオバ達。

ポは日本人の客が嫌いだ。

日本食レストランに来るととても横柄になるから。

同じ日本人なんだからちゃんと接客してちょうだいって感じを出してくる。

そして長時間居座る。

ここはロンドンなのに。

日本クオリティの接客を求めてくる。

それなのにチップは払わない。

ここはロンドンなのに・・。

ポをいつも悩ませる。

それでもポは笑顔で接客するのだ。

そのオバたちも、もちろん横柄な態度だった。

スタッフがそのオバのテーブルを避けている。

痛客の日本人が一番厄介なことをみんな知ってるからだ。

マネージャーがポを指名した。

ポがそのテーブルを見ることになった。

そしてマネージャーがポに時間制であることを伝えるように言ってきた。

これ言ったら、オバ達は怒るだろうな〜と思いながらもポはそのことを伝えた。

オバたちの反応はもちろん、

オバ1「え?なんで?私たちボトル頼んだわよ?」

オバ2「時間制なんて聞いてませんけど?」

オバ3「こちらは客ですよ?」

オバ4「なんて失礼な店なの・・・」

ボトルで顔をぶん殴りたくなったポ。

忙しい時間帯に時間制を設けるのは仕方ないこと。

ボトル一本なんかで大した売り上げにならない。

みんなに同じことを伝えてる。

と、いろんなことを考えたポだが、

「お客様全員にそうお伝えしてるんです。ご協力お願いします。」

とポは伝えた。

全く納得言っていないようだった。

ポがその席を離れてから、大声で店の悪口を言い始めた。

スタッフのほとんどが日本語を理解できない。

それを知っていたのかはポには分からないが、ずーっと不満を言っていた。

酔っ払ってたのもあるだろう。

ベロンベロンに酔っ払った日本人のオバ4人が大声で罵ってた。

いくら日本語が理解できない外国人でもこの集団が痛客なのはわかっただろう。

みんなそのオバ達をジロジロ見ていた。

そして全ての愚痴を理解できるポ。

オバ1「こんな接客今までされたことないわ。」

オバ2「ほんとよね。教育が全くなってないわ。」

オバ3「ご飯だって美味しくない。」

オバ4「ボトル頼んだのにね。」

オバ1「ロンドンの店の中でワーストだわ。」

オバ2「ほんとそれ。気分悪いわよね。」

ずっとこんな感じのことを大声で話すオバ達。

そんなに嫌なら早く帰ればいいのにと思うポ。

それでもずっと居座るオバ達。

〜〜〜〜2時間後〜〜〜〜

ポがテーブル時間の終了を伝えにいった。

オバ4人「「「「全然席空いてるじゃない」」」」

同時に言ってきた。

いろんな理由を伝えるポだが、一向に帰る気配がないオバ達。

ポは諦めた。

その後他のスタッフが伝えたが、意味はなかった。

結局閉店までいたオバ達。

やっと帰る・・・と安心し切ったポ。

だけど、全く席を立たないオバ達。

オバ1「こんな店迷惑かけてやりましょう。」

オバ2「そうよ、こんな店に私たちが気を使う必要なんてないものね。」

オバ3「私たちが帰らないと、こいつら帰れないわけだし。困らせましょう。」

オバ4「私たち客だものね。」

そんなことを言い続けてるオバ。

全ての片付けをし終わってもまだ居る。

結局終電間近まで居た。

帰り際に、

オバ1「もうこんな店2度と来ない。」

オバ2「そうよね、私も2度とこない。」

オバ3「私はまた迷惑をかけにここにこようかしら。」

オバ4「私もそれ賛成。」

って大声で言いながら帰って言った。

怒りを通り越して悲しくなるポ。

こんなクソな人間って世の中にいるんだ。

しかも同じ日本人で。

ロンドンに来てまで何してるんだろうこのオバたちは。

ロンドンで仕事をして一番最悪な客は日本人だと実感するポ。

もちろん他の国の人でもやばい客はいた。

だけど、オバ達のそれに比べたら全然マシだ。

きっと彼女らは幸せな生活を送れてないのだろう。

そう思ったポ。

次にもし来店したらどんなカオスになるのだろうと想像するポ。

多分、顔面にドリンクぶちまけてるかもしれない。

それを想像するとにやっと笑ってしまったポ。

だけどそんなことは起きなかった。

それ以来そのオバ達が来店することはなかった。


彼女らのような客にサービスをしなくてもいい時代がそろそろ来てくれないかなと懇願するポ。

とりあえず、あんな客への対応の仕方の正解はなんなのだろうか。

ポは切実に解答を求める。

ポ。

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この記事を書いた人

趣味は、妄想と分析。日常の些細なことをきっかけに妄想と分析をしてしまう癖あり。好きな食べ物はチョコパイ。シュールなお笑いが大好き豆腐メンタルな美少女アイドル兼男の子(ゲイ)。いつか素敵な王子様が見つかることを夢見てる。
現在イギリスに在住。

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